ヒアルロン酸とはヒアルロン酸の基本

ヒアルロン酸の特徴とはたらき


美容や健康の場面で耳にする「ヒアルロン酸」。
ヒアルロン酸とは、保水力に優れた、糖質の一種です。ヒトでは皮膚や目等に含まれ、みずみずしさや、しなやかさをつくり出しています。特に皮膚には体の中にある半分のヒアルロン酸が存在し、またヒアルロン酸を食べることで肌の保水力が向上することを示すデータも得られています。さらに、溶解したヒアルロン酸は粘性の高い液となり、膝の中でクッションの役目や潤滑剤の役目を果たしています。工業的には鶏のトサカからの抽出法や、微生物による発酵法によって生産されています。

主な用途
・医薬品:関節用注射剤、点眼薬等
・化粧品:化粧水、美容液、シャンプー等
・食品:サプリメント、ドリンク類、加工食品等

発見の舞台裏

1934年、アメリカ・コロンビア大学のカール・マイヤー博士は、牛の目の奥にある透明な「硝子体」から新しい成分を取り出しました。それがヒアルロン酸です。 名称は「透明なガラスのような(Hyaloid)」と「糖の酸(Uronic acid)」に由来します。
この発見がきっかけとなり、のちにヒアルロン酸が人の体にも広く存在することが明らかになりました。
ヒアルロン酸は、体のさまざまな場所で水分をつなぎとめ、その機能を滑らかに保つ潤滑剤のような存在です。

特に多く存在するのが以下の3つの場所
・目の硝子体:眼球に透明な丸みを与え、その形をキープ。
・肌の真皮:水分を抱えて肌に潤いと弾力を与える天然のスポンジ。
・関節液:骨のすべりを滑らかにし、クッションの役割も果たす。

ヒアルロン酸の魅力

ヒアルロン酸の特長は、強い保水力にあります。わずか1グラムで2〜6リットルもの水を抱えることができ、肌では乾燥を防ぎ、関節では潤滑とクッションの役割を果たします。
しかし、この成分は年齢とともに減っていきます。20代を頂点に少しずつ減少し、40代以降には肌のハリや潤い、関節のなめらかさに影響が現れやすくなります。
そのため、スキンケア、食事、医療等を通じて補うことが大切です。研究により効果が確認されているため、安心して生活に取り入れることができます。こうした取り組みの積み重ねが、うるおいある暮らしへと導いてくれます。